私はドル円のFXトレードの勉強を始めてから、リスクリワードレシオを意識したトレードが必要不可欠であると考えるようになりました。
これは、勝率がどんなに良くても、最終的な収支が赤字であれば目標を達成できないためです。
今回は理想のリスクリワードの検討と、今まで取り組んできたトレードの検証をまとめておきたいと思います。
目次
リアルタイムで自分の口座のお金が増減するトレードでは、『僅かでも勝ちを拾い勝率を高めたい』という思いが常につきまといます。
そして0.4pips、1.5pipsなどの小さな勝利が積み重なり、これはいける!と思った矢先に『-15pips』などの大きな負けで一気にマイナスへ…というトレード結果となっていきます。
そこで、まずは最低でもリスクリワード1対1を意識したトレードを行うように取り組み始めたのを覚えております。
私はここ数年本ブログにトレード成績を記録してきました。
【関連記事】
⇒私のトレード記録・成績
自分のトレードを分析するためにつけ始めた記録ですから、かっこつけるつもりはありません。
しかし、そうは言ってもここまで酷い成績の人は今まで見たことがありません。(TT)
唯一の誇りは口座を飛ばしたことが無い、強制ロスカットの経験が無い。という2点かと思います。
さて、話は戻りまして、『年度別勝敗数・勝率・獲得pips』と『月別勝敗数・勝率・獲得pips』の記録を見ると私の場合はほぼ毎月、そしてほぼ毎年、勝率が30%台に落ち着く事が解ってきました。
しかし、毎月30%程度の勝率が続いていたにも関わらず、収支に関しては少しずつ安定するようになってきました。
『これは言うまでも無く、リスクリワードレシオが上昇してきた事に他なりません。』
いきなり結論になってしまのですが、リスクリワードだけ改善する事で負けていたトレードがトントンくらにはなってしまうという事を結果が物語っております。
結局ですね、勝率はそう簡単には上がらないものです。
私の場合、最大損切幅を固定とする事で精神的な安定が保てるため、今から勝率を劇的に変化させるには、今の所分割エントリー(ナンピン)ぐらいしか思いつきません。
しかし、ナンピンをしないと決めてからはリスクリワードを改善するしか方法が無かったという事になります。
リスクリワードを考えるようになってから、先ず初めにチャレンジした取り組みが勝率ごとの損益分岐点を調べる事。
そしてリスクリワードレシオ1対1.5で勝率5割を目指す作戦です。
参照記事は私が以前作成したプロフィットファクター1(プラスマイナスゼロ)を起点として作成した損益分岐点の一覧表です。
【リスクリワード1.5で勝率5割、計100回トレードした場合】 | |||
---|---|---|---|
利確・損切pips | ①勝ち合計 | ②負け合計 | ①-② |
3pips/2pips | 150pips | 100pips | 50pips |
4.5pips/3pips | 225pips | 150pips | 75pips |
6pips/4pips | 300pips | 200pips | 100pips |
7.5pips/5pips | 375pips | 250pips | 125pips |
1対1.5であれば勝率40%が損益分岐点。現実的に十分狙える範囲です。
しかも損切幅が割と小さくても利確幅も小さく、これならば回数をこなせばプラスマイナスゼロ以上にはできそうと考えていました。
仮に勝率5割にできたならば上記表を見ても解る通り、かなりのプラスが期待できる数値です。
しかし、現実は違いました。
トレード記録からも解るように私の勝率は一向に改善することなく、僅か1対1.5のリスクリワードでも40%に届くことなくマイナス続き。
結局、これはかなり難易度が高いと感じてしまい、あきらめることになります。
次に取り組み始めたトレードがリスクリワード1対1で勝率6割を目指すトレードです。
リスクリワード1対1であればスプレッドを考慮しない場合ですが勝率50%が損益分岐点。
ボラが小さなドル円ではより現実的で、1対1であれば勝率60%は十分狙える範囲です。
【リスクリワード1対1で勝率6割、計100回トレードした場合】 | |||
---|---|---|---|
設定pips | ①勝ち合計 | ②負け合計 | ①-② |
2pips | 120pips | 80pips | 40pips |
3pips | 180pips | 120pips | 60pips |
4pips | 240pips | 160pips | 80pips |
5pips | 300pips | 200pips | 100pips |
6pips | 360pips | 240pips | 120pips |
7pips | 420pips | 280pips | 140pips |
8pips | 480pips | 320pips | 160pips |
9pips | 540pips | 360pips | 180pips |
10pips | 600pips | 400pips | 200pips |
上記表は勝率60%に達した場合の計算ですが、実際にトレードしたのは損切幅も利確幅も4pipsの場合と、10pipsの場合の2つのパターンです。
損切幅10pipsは、ロッドを上げていくのが難しいと感じ直ぐに止めてしまいましたが、4pipsのトレードは割と良い感触がありました。
しかし、結果が出てみるとこちらも現実は違いました。
問題は勝率です。結論から申しますと勝率60%どころか50%さえも達成する事ができなかったのです。
実際は上げるか下げるかの2択のトレードにおいて勝率が30%~40%台。
これはスプレッド分の負けではなく単純にトレーダーとしての自分の力量が圧倒的に足りていないという証です。
この頃は自信を失いトレードが苦痛になり始めていたころです。
FXの専業で食べている人なんて本当は一人もいないのでは?とさえ感じ始めていました。
何をやっても勝てないと感じはじめた頃。
それでもトレードの勉強は続けしばらくはナンピンをしたり、トレード乱射をしたり色々な経験をしました。(アカンやつです)
そして自分の成績を全て見返してみて新たな発見をします。
その発見とは、勝率が30%台で非常に安定しているという点です。(^^"
良くも悪くも色々試したわりに勝率は安定はしている!
そして、そもそも損切幅を小さくしているのに高い勝率を求めても無理なものは無理なのでは?
と勝率に対する執着から解放される瞬間が訪れます。
この日を境にようやく勝率をある程度割り切ってしまう考え方が腑に落ちてきたのを覚えております。
勝率が30%台で安定しているとなると、最低限プラスマイナスゼロでもリスクリワード1対2以上が必要になります。
1対1.5でもシンドイと思ってあきらめたのに、この時からリスクリワード1対2、勝率33%を強く意識したトレードをするようになりました。
これはあくまで私の場合のケースですが、結局リスクリワードを上げなくては勝てないと解ってから利確をだいぶ我慢するようになりました。
あと少し我慢していたら10pips以上取れていた…そんな場面は誰もが多く経験しているかと思います。
しかし、同様に我慢していると含み益が一気に無くなってしまう事も多くあります。
私は、損切幅を限定してしまう私のスタイルでは勝率をあげる事が難しいと感じたので利確を我慢して少しでも伸ばすという方向に舵を切りました。
まぁ、リスクリワード1対2以上を目指すしか無かったという感じです。
但し、プラスからのマイ転はメンタルがきついので建値切りや微損撤退に関しては割り切って行うようにしております。
【参照記事】
⇒スキャルピングで負けにくくなってきた原因を検証
あまり勝ててない私ではありますがスキャルピングで勝てないまでもなかなかマイナス収支にはならなくったのはこの辺を意識してからです。
そして気になる勝率ですが…
その後もしっかり30%台で安定(笑)
リスクリワードを上げたのに勝率が変わらないという意味では、もしかしたら少しだけトレードが上達したのかも?と考えたりもしました。
しかし、真相は否です。
勝率30%ちょっとでプラスマイナスゼロには持ち込める。要は1勝2敗でOKというメンタル面での負担の軽減がトレードの質を高めてくれたのだと思います。
私は月間でプラスの成績を残せたことがほとんどありません。
その為、FXの勉強を日々重ねチャートと真摯に向き合う毎日を継続しております。
ですから自分のスタイルに固執せずに今後も色々な事を検証し学び続けていきたいと思います。
但し、トレードを始める時に最初に決めた『絶対に退場しない!』という部分は今後も常に心に問いかけていきたいです。
損切幅MAX4pipsというのも、絶対退場しない為に今の自分が考えられる対策のひとつです。
10万通貨で最大の損失が4000円。
証券会社の証拠金維持率の条件もあるため現実的ではありませんが、解りやすくイメージすると最大の損失額が4000円と見えている場合、10万円の投資金ならMAX損切り25連敗まで耐えられるという安心感があります。
実際はMAX手前で損切りすることも多いので、30~40連敗ぐらいまで大丈夫なのですが一回の最大損失額が見えているというのは、メンタル的にも良い感じです。
皆さんも自分が絶対に譲れないラインがあるかと思います。
私の場合は損切りした時の最大損失額が自分が受け入れられる金額範囲内であることが譲れないラインでした。
この譲れないラインは人それぞれ千差万別かと思いますので、自分の譲れないラインを見つけることができて初めて、自分独自のトレード手法やトレードスタイルが見えてくるものであると思います。
今後も、そのラインを守りつつ自分のスタイルを模索していきたいと思います。