リスクリワードレシオを意識したトレードをする為に一覧表を作成しました。
リスクリワードレシオを根底に考えることでトータル的な視点でトレード成績を改善することが可能になります。
今回は、理想的かつ現実的なリスクリワードの比率を考えてみたいと思います。
目次
プロフィットファクターはプラスマイナス0を起点とする為1で、損益分岐点0を達成するために必要な勝率を計算しております。(勝率は小数点以下四捨五入)
【リスクリワードレシオ・必要勝率一覧表】 | |
---|---|
リスクリワード | 必要勝率 |
10.0 | 9% |
9.0 | 10% |
8.0 | 11% |
7.0 | 13% |
6.0 | 14% |
5.0 | 17% |
4.5 | 18% |
4.0 | 20% |
3.5 | 22% |
3.0 | 25% |
2.5 | 29% |
2.0 | 33% |
1.5 | 40% |
1.0 | 50% |
0.5 | 67% |
リスクリワードレシオ・勝率ごとの損益分岐点は資金管理をする上でかなり重要な部分なので必ず学習しておきたい分野です。
プロフィットファクターとは?(PROFIT FACTOR)
プロフィットファクターとは簡潔に述べると「総利益/総損失」のことです。損益分岐点は1、1を超えてより大きくプラスに向くほど優れたシステム、優れた手法であると判断できます。上記表を見る際は右の必要勝率の数値を超えた時点で利益の上がる可能性の高い手法と考える事ができます。
私の場合はある程度トレード回数も多くなってきたので自分のトレードにおけるおおよその勝率が解ります。
例えば2018年の1年間は927回トレードを行い283勝644敗の結果となり勝率は30.52%でした。
また、2019年は797戦行い281勝516敗で勝率35.25%です。
対してリスクリワードレシオは0.6強ですから0.5とした場合、最低でも勝率が67%以上無いとマイナスになっていく計算になります。
上記表を見ると私の場合は勝率約30%ですから最低でもリスクリワード2.5近くないとプラスマイナス0さえ達成できないという事になりますね。そりゃー大敗した訳です。(^^"
尚、損切は4pipsがMAXですから例えば全てのトレードが4pipsで損切していた場合、利確は全てのトレードで2.5倍の10pips取ってはじめて微益が出るという計算になります。
まぁ、勝ちトレードで10pips越えなんて数えるほどしかありませんのでやはり結果として負けていたという事になります。
損切4pipsで毎回10pipsの利確を狙うのは現実的ではありませんし、あまりにもハードルが高いように感じます。
現実的に可能と思える範囲はリスクリワード1.5くらいでしょうか?(上記表緑で表示している部分)
これだと利確は損切4pipsに対して利確6pipsですから可能性は出てきます。
例えばトレード回数100回行ったとして、リスクリワード1.5で勝率5割を達成できた場合の損益pipsは以下の表のようになります。
【リスクリワード1.5で勝率5割、計100回トレードした場合】 | |||
---|---|---|---|
利確・損切pips | ①勝ち合計 | ②負け合計 | ①-② |
3pips/2pips | 150pips | 100pips | 50pips |
4.5pips/3pips | 225pips | 150pips | 75pips |
6pips/4pips | 300pips | 200pips | 100pips |
7.5pips/5pips | 375pips | 250pips | 125pips |
損切2pips~5pipsの間で考えてみましたが、イメージに近いのは上記表緑枠の4pipsの損切に対して6pipsの利確でしょうか。
6pips以上の利確はよくありますので、違和感もありません。
スプレッドを一切考慮しない場合、勝率40%を維持できればプラスマイナスゼロも達成可能です。
後は勝率を40%以上にする事ができれば、トレードを続ける限り僅かずつであってもプラスが積みあがっていく事になります。
私の場合はまず月間を通してプラスマイナスゼロという成績を達成する事を目標にしているのでリスクリワードレシオ1.5で勝率40%を超えてくるのが当面の目標設定になるかと思います。
※1.5で勝率40%が難しく追記しました(^^"
リスクリワードは当たり前ですが高ければ高いほど良い訳です。多くのFX関連の書籍を見て来た感想としてはリスクリワード比2~3が理想という見識が多くあるように思いました。
中には現実的に1.5以上で十分というものもありましたが、やはり高いに越したことはありません。
その為、リスクリワードは高く!と意識し挑み続けてきましたが、1.5以上で勝率40%さえかなり難しいのが現状です。
そして今考えているのは、あくまで個人的な見解ですがスキャルピングをする場合においてのリスクリワードレシオは1.0あたりが現実的かなぁという考えです。
と言いますのも、これはドル円という条件付きですが、ドル円はボラが異常に小さいため例えば4pipsの損切幅で6pipsの利益を狙おうにもボラの少ない日中や深夜などは数pips内をウロウロし、1時間近くかかるケースが多くある為です。
以前、保有時間別勝敗数・勝率・獲得pipsの成績の記録を取ったことがあるのですが、自分の場合は10分を超えると勝率が急激に悪くなりマイナスも多くなるのでポジション保有時間が長くなるのは避けたいところです。
ドル円の場合はリスクリワード1.5でこれですから、2~3を目指してきた今までの目標値は知らぬ間に大きなストレスになってきているように感じます。
1時間近く待たされて刈られるとメンタル的にもきついです。
そこで今考えているのは、逆の発想でもう少し小さいpips数で利確をしていくという案です。
例えば極端な話ですが4pipsの損切に対して2pipsの利益。この場合はリスクリワード0.5ですから勝率67%以上になれば僅かに利益が出てきます。
損切幅が今まで通りの4pipsで2pips利確なら勝率7割は取れそうな感覚があります。
実際に2pipsプラスというプライスボードの表示は何度も何度も目にしています。
また、リスクリワード1で損切幅を更に下げて損切幅2pips、利確2pipsで勝率6割を狙うという方法もあります。
ボラが少ないドル円一本勝負という条件ですから小さいpipsで勝率6割を目指す。これなら保有時間も短くなり正に自分の得意分野で戦えることになります。
そこで、スキャルピングを意識したリスクリワードレシオ一覧表を作成してみました。
リスクリワード0.5はさすがに長期的に不安が募るので、下記表では勝率6割、リスクリワードレシオは1で設定。pips毎にトレード100回した場合の計算してみました。
【リスクリワード1で勝率6割、計100回トレードした場合】 | |||
---|---|---|---|
設定pips | ①勝ち合計 | ②負け合計 | ①-② |
2pips | 120pips | 80pips | 40pips |
3pips | 180pips | 120pips | 60pips |
4pips | 240pips | 160pips | 80pips |
5pips | 300pips | 200pips | 100pips |
6pips | 360pips | 240pips | 120pips |
7pips | 420pips | 280pips | 140pips |
8pips | 480pips | 320pips | 160pips |
9pips | 540pips | 360pips | 180pips |
10pips | 600pips | 400pips | 200pips |
こうしてみると、2pipsでも月100回頑張れば、ずっと目標に掲げて来た40pips目標を達成できる計算になるのですね。なるほど。
しかしですね、自分で書いておいて何ですが、ドル円はスプレッドが小さいという魅力はあるものの『約定の滑り』を考慮すると損切幅2pipsというのは少し怖いですね。
私が使用しているSBIFXはエントリーボタンを押してから20秒以上約定せずに限界まで滑ってから約定するケースが多くありますし、スキャルピング公認のヒロセ通商でも0.4pips程度はザラに滑るのでエントリー時点でマイナス0.7pipsとかになると損切まで残り1.3pipsしか余裕がありません。
動きがあるロンドンタイム以降だと10秒以内でロスカットなんて普通にありそうです(^^"
また、5pips以上は自分の損切幅ルールを超えていますし保有時間もかなり伸びるのでスキャルピングとしてはやはりNG。
とすると上の表で緑で示した3pipsか4pipsがイメージに近いかもしれません。
トレード回数は月50回から70回程度なので4pipsだと目標達成できそうです。
尚、上の黄色の枠の10pipsであれば100回トレードで400pipsとなります。理想的ですが、これを月間で達成するには多くの通貨をやらなければ難しいでしょうからドル円専門の私としては現実的ではありません。
将来スイングトレードをするような機会があれば考えてみたいと思います。
続いて、今後トレードの実力がかなりついて勝率7割を達成した場合についても確認してみます。
【リスクリワード1で勝率7割、計100回トレードした場合】 | |||
---|---|---|---|
設定pips | ①勝ち合計 | ②負け合計 | ①-② |
2pips | 140pips | 60pips | 80pips |
3pips | 210pips | 90pips | 120pips |
4pips | 280pips | 120pips | 160pips |
5pips | 350pips | 150pips | 200pips |
更に続いて非現実的ですが勝率8割を達成した場合。
【リスクリワード1で勝率8割、計100回トレードした場合】 | |||
---|---|---|---|
設定pips | ①勝ち合計 | ②負け合計 | ①-② |
2pips | 160pips | 40pips | 120pips |
3pips | 240pips | 60pips | 180pips |
4pips | 320pips | 80pips | 240pips |
5pips | 400pips | 100pips | 300pips |
リスクリワード表を作成してみてイメージが湧いてきました。しかし、やはり最大の課題はやはり圧倒的なまでの勝率の低さを克服することです。
勝率60%とは私の場合、単純に倍の勝率が必要になるということです。
エントリーした瞬間に逆行していくあの恐ろしい光景…
損切し過ぎて耐性がついているとはいえ、やはり勝率を上げない事には戦っていく事はできません。
皆さん、一緒に頑張りましょう!